防災

事後登録でスムーズな受付を!「避難所運営支援システム」

「避難所運営支援システム」は避難者にQRコード付きの整理券を発券し、避難者自身がタブレットなどを用いて避難者情報を入力することで、避難者の受付をスムーズに実施するシステムです。

 避難所受付の簡略化、避難者の体調管理、救援物資の配給などを避難所のデジタル化によってサポートし、避難所運営の業務を効率化することで円滑な運営を実現することが可能です。

 

避難経験者の半数以上が避難所を信頼していない!?

多くの犠牲者を出した阪神淡路大震災、東日本大震災を経験した日本は現在、国としてだけでなく国民全体の「防災」意識が高まりつつあります。

そんな状況の中、新型コロナウィルス感染症が日本中で拡大。防災はもちろん、感染症対策も喫緊の課題として取り上げられています。

そして、防災と感染予防のどちらも気の抜けない対策として各自治体が問題視しているのが災害時の避難所運営です。

「生活環境の悪さ」や「避難者同士の生活空間が狭い」などの従来の避難所課題に加え、一斉に避難者が避難するなどの密集が避けられない問題が発生し、クラスター感染などの二次災害の危険性が考えられるからです。

防災意識の高い避難経験者5261人に行った調査によると、約41.7%の方が避難行動として「マイカー等を使って車中泊避難をする」と回答しています。

さらに下のグラフでは、全体の63.7%の人が感染症対策の内容によって判断すると回答し、避難所の感染症対策の在り方が問われています。

※環境防災総合政策研究機構

このままでは各々の判断で車中泊や在宅避難などの避難生活をはじめ、安否確認が難しくなったり、エコノミークラス症候群など、二次被害(自然災害とは直接関係ない原因で起こる被害)発生の可能性もあります。

 こうした状況を避けるため、市民が安心して避難できる「感染症対策」を行い、東日本大震災等での発生した課題の解決を早期に行うことが自治体に求められています。

 

現状の避難所運営は課題がたくさん!?

 各自治体で避難所運営マニュアルや防災ガイドブックを作成され、内閣府は”避難所の質の向上”を掲げています。

 ”避難所の質の向上”とは「避難者の健康が維持されること」であり、自治体には避難者の安全を保障し、避難生活が終わり、元の生活に戻れるまで支援を継続的に行うことが求められます。

しかし、現状の避難所運営は検温や消毒などの感染対策に加え、避難者情報の登録・集計・共有や備蓄物の管理など多くの業務があります。行うべき業務が増えることで人手不足になり、避難所運営を円滑に進めることができなくなっているのです。

特に避難所の窓口となる「避難所受付」では、検温や感染者と非感染者の区分け、避難者に避難者カードを記入してもらうなど、作業が多い場所です。

避難所受付には大きく分けて3つの課題があります。

それぞれの問題点の課題について説明します。

 

避難者カード記入で1人受付時間3分!?

避難所に避難してきた際、避難者は個人情報(氏名、生年月日、年齢、住所等)を紙の記入用紙に書く必要があります。
ある自治体では1人当たり約3分の受付時間がかかり、行列の発生や、入り口が混雑する他、避難者数の集計や情報共有に時間がかかるなどの問題が発生します。

 

感染対策で業務負担が2倍になった運営スタッフ

受付や誘導、物資配布などに加え、検温や消毒など感染対策に関する業務が増え、スタッフの業務負担が増加しました。
緊急時、避難所運営には、避難してきたボランティアの方の補助が重要ですが、業務が増えることにより、ボランティアの方が混乱することも想定されます。

 

紙のやり取りにより情報共有が遅れる

避難者カードを集計し、紙の避難者名簿を作成、その紙の情報はFAXや電話で本部に伝達されます。この方法では記入に時間がかかり、情報共有が遅れることで支援物資が届かない、避難所が混雑するなどの問題が発生します。

こうした課題を解決し、避難所運営を円滑にするためには、避難所をデジタル化し、スタッフの業務負担を軽くすることが必要です。

我々が開発した避難所運営支援システムをご紹介します。

 

避難所運営をデジタル化で解決!?

「避難所運営支援システム」は、検温・受付・避難者名簿の作成を自動で行うことで、避難所運営に係るスタッフの「省人化」を可能にします。

それにより、

  • 避難者1人あたりに係る受付時間の短縮
  • 受付・検温・避難者数集計・データ入力などに係る労力の削減
  • 受付情報の自動データベース化による情報共有の迅速化

などが可能になります。

 

※自治体様によっては、個人のスマートフォンではなく、会場に設置したタブレットでの記入を推奨しています。

「避難所運営支援システム」は避難所運営における検温・受付・避難者名簿作成の3つのフェーズを自動化し、スタッフの業務効率化を図ることができます。

本システムでできることは以下の3つです。

 

自動検温

顔認証システム「MIDERA(ミデラ)」を用いて、自動検温が可能になります。緊急時でも電源のON/OFFで切り替えが可能なため、誰でも簡単に使用できます。

 

自動受付毎日の体調管理

検温と同時にQRコードが発行され、避難者自身がQRコードから避難者情報を入力することで受付や、毎日の健康チェックを省人化します。

 

避難者名簿の自動作成

避難者がQRコードから入力した情報はネットにデータベース化され、パソコン上で避難者名簿が自動で作成されます。これにより、避難者名簿をパソコン上にデータ入力する必要もなくなり、より迅速に本部への情報共有が可能になります。

 

導入効果

※避難所定員を100名と仮定 
避難者カード画像参照:東京都福祉保健所

                                 

システム導入により、避難所運営に従事するスタッフの労働時間を大幅に短縮することができ、空いた時間を他の作業に宛てることができます。

今までは、避難者名簿の作成や検温・消毒、避難者カードの記入などに時間が取られ、他の業務に注力できないという問題がありました。しかし、システム導入後は受付に係る業務を簡略化でき、今まで受付に割いていた時間を他の業務に宛てることができます。

 

終わりに

次の災害がいつ起こるか分かりません。しかし、災害に備えてあらかじめ準備しておくことは誰にでも可能です。

仮にもし今大きな災害が起き、避難所が必要になった時、市民の健康を維持できる避難所体制であると自信を持って言えますか。

下記の方のように、初めて避難所を利用した際に困った思いをする方も多いです。

もし今言えないのなら、今から私達と共に変えていきませんか。地域を変えるのは、あなたの小さな一歩からです。



 

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